ウイルスの数を考えてみる

ウイルスは、恐ろしいものというイメージがあります。しかし、人間の遺伝子には、ウイルスの遺伝子に類似したものがたくさん存在しており、生物の進化とウイルスが深い関わりを持ってきたことを示唆しています。また、細菌や真菌などの微生物も私たちの体にはたくさん存在しています。このような身の回りの微生物は、特に恐れる必要はありません。ウイルスも同様です。問題となるのは、ウイルスや微生物が急速に増殖して、私たちの健康に問題を及ぼす時です。このような現象は、必ずウイルスや微生物の急速な増殖があります。しかし免疫機構の働きにより、増殖したウイルスや微生物は排除され、元の状態に戻ります。これに伴って、症状もなくなり、健康な体を取り戻します。通常の健康体であれば、病原体ウイルスのように何億という数に増えたウイルスを排除する免疫力を持っています。免疫力を低下させないことが何よりも重要です。
 上皮細胞は、基本的に一層のシート構造であり、1平方cmあたり約100万個の細胞から構成されます。1細胞の上に1個のウイルスが乗っているとすると、1平方cmあたり100万個のウイルスがいることになります。細胞1個の面積をテニスコート半面と仮定すると、コロナウイルスの大きさはソフトボール程度です。ウイルスはタンパク質の殻で覆われているので、物理的な障害が主な問題と考えられます。テニスコート半面にソフトボール1個では、何も問題ないと思われます。テニスコート半面あたり、1000個のボールは、深さも同じとすると1mおきにボールを配置した状態です。これくらいになるとひょっとして、ウイルスが細胞外に排出され、発熱などの症状に繋がるかもしれません。ウイルス数は、上皮細胞の単位面積当たり億の単位になります。
 ミクロの世界で大きな数字になると感覚がつかみにくいのですが、モデルで考えると理解しやすいかと思います。現在の日本のPCRは、ウイルス数1000個以下がほとんどで、10個以下が9割以上ですから、症状と関係するとは考えられないのです。
 症状に合わせて、検査の基準を決めるのがこれまでのやり方です。症状に合わせて、どのくらいのウイルス数を検出すれば、陽性とするかの基準をつくるわけです。今回は、このような調整をしていないので、ひたすら感度を最高レベルにしたままで、検査をおこなっているのです。これでは、症状とかかけ離れたものになってもしかたありません。検査の感度を適切なものにする必要があり、その基準は症状の出現に合わせるべきなのです。

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