ウイルスが肺炎を引き起こすは本当か?

今回問題となっている感染症は、重症化すると肺炎を引き起こすことが問題となっています。。CTにおいて、すりガラス状の陰影が見られる間質性肺炎が、その典型とされています。しかし、その詳細については、日本でこの感染症で死亡した人の解剖が行われていないので、情報が不足しています。ドイツでは、多くの症例について、死後解剖が行われています。また、中国でも病理学的な研究がされています。これらの中に、かなり詳細に報告された論文があります。
 問題となっているウイルスの動態と肺炎との関係についての論文から、いくつかの点が明らかになりました。間質性肺炎の病理において、炎症性細胞の浸潤は少なく、炎症というより浮腫に近いことがわかります。同症での死亡者に、肺に多数の血栓が認められる症例が多いことから、肺毛細血管の栓塞により血管内圧が亢進し、血漿が炎症性細胞と共に間質に浸み出したと考えられます。これによって、毛細血管内の赤血球に酸素を送り込む機能が低下して、呼吸不全に陥ったのです。ウイルスは、肺胞の一部の細胞に局在がみられます。細胞の形状からウイルス遺伝子を取り込んだ肺胞マクロファージと考えられます。細胞内でウイルスが増えたというより、ウイルス残骸などを処理するために、同細胞が取り込んだ可能性があります。すなわち、ウイルス遺伝子の局在は結果であり、肺炎の原因とは考えにくいのです。
 今回問題となっているウイルスが肺炎を引き起こすという証拠はなく、肺炎というより、肺浮腫(肺水腫)に近いものであり、血栓が重要な役割を果たしていると考えられます。

肺ウイルス数の論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7240771/
参考論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7271136/

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