病原性ウイルスと常在ウイルスの鑑別点 そればウイルス数

ウイルス性の感染症における症状の発現とその部位におけるウイルス数には、正の相関関係があります。ウイルス数を明示することにより、症状などの病態が、ウイルスが関係しているか否かを知る手掛かりになるのです。ウイルスが原因で死亡したとするならば、例えば数百万、数千万以上のように、かなりの数のウイルスが病変部位に存在するということを示す必要があります。ちなみにDNAを染色して可視化できるには、少なくとも数億コピー以上のDNAが必要です。ウイルスが数個しか見つからないのに、このウイルスが原因で死亡したというのも奇妙な話です。
 問題とするウイルスが本当に病気の原因というのであれば、ウイルス数を示す必要があります。PCR検査では、およそのウイルス数を知ることが可能です。特に新しいPCR装置では、遺伝子の半定量が容易にできるようになりました。しかしながら、今回の感染症の判定において、ウイルス数が公表されることはほとんどありません。
 ウイルスの増殖速度は、ウイルス数と正の相関関係があります。インフルとの比較が参考になります。ウイルス数が少ない場合には、症状のなく他への感染させることもないわけです。常在ウイルスは、宿主細胞に対して障害性を持たずに、宿主細胞の寿命に合わせて、自身のライフサイクルをつくっています。すなわち、宿主と共生するという形で、自然の形を形成しているのです。病害性を持ったウイルスの方が、むしろ例外というべきです。インフルのような病害性のウイルスは、宿主と共生できずに、異常増殖し、宿主の細胞に生涯を及ぼし、宿主は症状を出します。
 このように咽頭スワブのウイルス数は、病状との関係を知る手掛かりになるだけでなく、他への病気の伝播の可能性となる飛沫に含まれるウイルス数との関連においても重要です。なぜウイルス数が公表されないかという点が、この騒動のポイントではないでしょうか。

インフルウイルスの増殖に関する論文
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14278
新コロウイルスの増殖に関する論文
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32237278/
https://www.pnas.org/content/pnas/117/13/7001.full.pdf

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