【アメリカ・オハイオ州】トランプ大統領誕生の原動力「ラストベルト」に異変

アメリカの行方を占う中間選挙まで、1か月半を切りました。6年前、トランプ大統領誕生の原動力となった、さびついた工業地帯「ラストベルト」で、今、ある異変が起きています。

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今月18日、私たちが向かったのは、アメリカ中西部・オハイオ州。街には古びた工場や、廃虚となった建物もありました。この町は鉄鋼業などの製造業が衰退し、経済が停滞するラストベルト「さびついた工業地帯」と呼ばれる地域です。

そこに現れたのが、トランプ前大統領です。壇上に姿を見せると、支持者は総立ちで、熱狂的な歓声でトランプ氏を迎えました。

トランプ前大統領
「我々は鉄鋼やアルミ製造業を救った。ここに鉄鋼業の人はいるか? 私のことが一番好きなのは、鉄鋼業の人たちだろう」

6年前の大統領選挙で、ラストベルトの労働者たちの支持は、トランプ大統領誕生の原動力となりました。

トランプ前大統領
「我々はオハイオの人々に、もっと雇用をつくるために戦う」

トランプ氏は「減税や規制緩和によって、自身の政権では経済が好調だった」とアピールし、中間選挙で支持する候補への投票を呼びかけました。

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一方、対するバイデン大統領も9日、同じオハイオ州へ向かいました。そこで、ラストベルトの労働者に訴えたのは、半導体や電気自動車など、先端分野の製造業への大規模な投資です。

アメリカ バイデン大統領
「アメリカは半導体の生産で、世界をリードする存在でなければならない」

9日、バイデン大統領が足を運んだのは、半導体大手「インテル」が建設する新たな工場の起工式です。

新しい工場の建設地では、見渡す限り一面、作業が行われていました。新工場の建設で、「工事関係者や従業員などあわせて1万人の雇用を生む」といいます。

バイデン政権は「ラストベルトを新たな産業の拠点として復活させることで、労働者の支持を得たい」としています。

衰退していた町にも、変化が出ていました。

記者
「ガソリンスタンドの隣に、電気自動車の充電ステーションがあります。満車ですね」

オハイオ州・ヤングスタウン近郊には、電気自動車の充電設備や、今年、新たに稼働を始めた電気自動車のバッテリー製造工場があり、約1300人の新たな雇用が見込まれています。

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こうした動きの中、地元住民の“トランプ支持”にも変化はあるのでしょうか。EVバッテリー工場で働く青年に話を聞くと、意外にもトランプ支持でした。

EVバッテリー工場 従業員
「トランプが今、大統領でも、バイデンと同じように電気自動車に投資したと思う。トランプの時の経済が好きだったから、彼が大統領選に出れば投票する」

さらに、トランプ氏の集会に来ていた地元住民からは、「新しい産業への期待」よりも、インフレで打撃を受ける「目の前の生活への不満」を口にする人が目立ちます。

トランプ氏支持 地元住民
「長期的にみて、電気自動車が普及するとは思えない」

トランプ氏支持 地元住民
「バイデン政権でガソリンの価格が上がり、あらゆる物の価格が本来よりも高くなった」

根強いトランプ支持の一方、別の労働者は「この国は政治的対立が多すぎる。トランプがまた大統領になったら、内戦になりかねないので、もうトランプには投票しない」と話すなど、“アメリカの分断がさらに深まる”との危機感をあらわにします。

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トランプ氏は、ラストベルトの人々の支持をつなぎ留めることができるのでしょうか。中間選挙の投票日まで、40日あまりです。
(2022年9月26日放送「news every.」より)

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