独自「火炎瓶持って…」供述で判明した旧統一教会“襲撃計画”安倍元総理を狙った理由(2022年7月12日)

安倍元総理を銃撃した山上徹也容疑者(41)の、これまで明らかにされていなかった詳細な供述を取材することができました。

山上徹也容疑者:「私は、近鉄大和西大寺駅近くで、選挙の演説をしていた安倍元総理を散弾銃で撃って殺そうとしました。本当は統一教会のトップを狙っていましたが、韓国にいて、コロナウイルスのために日本に来ませんでした。安倍元総理を狙って撃てば死ぬかもしれないことは分かっていましたが、どうしても統一教会が許せず、そこにつながっている安倍元総理を散弾銃で撃ったのです」

はっきりと認めた“強い殺意”。そして、山上容疑者が語ったのは、長年にわたって膨らんでいった“恨み”でした。

山上徹也容疑者:「20~30年前に、母親が統一教会に入会しました。その後、多額のお金を振り込んだ影響で破産。それがそもそもの元凶です。その頃から恨んでいました。当時はナイフ1本を持って、教会の会合などをしている周辺をウロウロしたりしていました。トップの韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁をずっと狙っていました」

韓鶴子氏は“旧統一教会”の創設者の妻であり、名前を変えた現在の『世界平和統一家庭連合』の総裁を務める人物です。

山上容疑者の母親は1998年、山上容疑者が高校3年生の時に、当時の統一教会に入会したとみられています。

どれだけ献金していたのかなど、詳しくは分かっていませんが、山上容疑者の母親は2002年に自己破産しています。

山上容疑者の実家からは「家庭を壊された」と、積年の恨みを走り書きしたようなノートも見つかっています。

山上容疑者は韓総裁に対し、実際に行動を起こしていたことも新たに分かりました。

山上徹也容疑者:「2~3年前に、愛知に韓総裁が来ていました。その時、火炎瓶を持って行きました。教会のメンバーしか会場内に入れなかったので、行くだけで何もできませんでした」

3年前、韓総裁が来日した際、火炎瓶で襲撃を試みようとしたと山上容疑者は話しています。

その後、コロナのパンデミックによって、韓総裁が来日する機会は訪れませんでした。

すると山上容疑者は、恨みの矛先を安倍元総理にも向けるようになります。

山上徹也容疑者:「元凶は韓総裁かと思っていました。だから韓国に行って殺ってやろうかとも思いましたが、出国などできないと思いやめました。韓総裁を日本に連れてきた岸元総理の孫ということで、安倍元総理も一緒と思っていました。今年の3月か4月に、安倍元総理が統一教会に向けてビデオメッセージを送っていました」

岸元総理の名前を口にする山上容疑者。ただ、団体側は11日の会見でこう説明しています。

世界平和統一家庭連合・田中富広会長:「私たち法人との関係というよりは、創設者の文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁、韓鶴子総裁が推進する平和運動に、強く理解を深めてくださっていたと私は理解しています。私たちの教団は、韓国から宣教師が送られてきて、その宣教師によって1人から2人3人と広がって定着した宗教団体です。従って、その動きのなかに岸元総理が何か特別な計らいをしたとか、あるいは特別な影響を与えているかということは、まずないと思います」

また、安倍元総理のビデオメッセージについては、別の組織である友好団体宛に送られたものだったと説明しています。

山上容疑者は、自作した武器のことも詳しく供述しています。作っていたのは銃だけではありませんでした。

山上徹也容疑者:「圧力鍋の爆弾等を最初に作りました。試しに爆発させたりしましたが、特定の誰かを狙うのは向いていませんでした。銃ならば狙って撃てると思い、銃を作りました。昨年の秋ごろに銃は完成し、弾はネットで空の薬莢(やっきょう)を買ってから火薬を詰めました」

そして、実際に行動を起こします。それが事件前日の7日、岡山市民会館での演説です。

山上徹也容疑者:「実際に安倍元総理を殺そうと動いたのは、岡山県に行ったことです。自民党のホームページで、安倍元総理が岡山に応援演説に行くと予定表があったので、自分も岡山に行きました。3発発射できる銃を持っていきました。黒いリュックに入れて、弾は入った状態で、バッテリーだけ外して持っていきました」

岡山に向かう前、7日の未明には、奈良市内にある教会関連施設に隣接する建物へ“銃の試し撃ち”をしたとみられます。7日午前4時ごろ、その銃声と思われるものが防犯カメラに捉えられていました。

しかし、岡山で犯行に及ぶことはありませんでした。その理由も詳しく話しています。

山上徹也容疑者:「安倍元総理が会場に入る時か出る時を狙っていましたが、裏口からの入退場で、周りにSPがいるので、結局その日は何もできませんでした。帰りの新幹線で、自民党のホームページで、安倍元総理が翌日、奈良県に来ることが分かりました。岡山で実行できなかったので諦めかけていましたが、奈良に来るということなので、この日に安倍元総理を殺そうと思いました」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

トランプ氏は再び表舞台に?民主党“前哨戦”で敗北(2021年11月3日)

https://youtube.com/watch?v=7IEUPeQHmVI

アメリカ・バージニア州知事選で、バイデン大統領が支援する候補が、共和党の候補に敗れました。

今回の選挙は、来年に控える中間選挙の前哨戦と言われていますが、その選挙戦で、見え隠れしたのは、トランプ前大統領です。

ワシントン支局・布施哲支局長に聞きます。

(Q.共和党陣営がトランプ氏を隠したのはなぜですか)

布施哲支局長:「これまでトランプ不支持だった無党派層を、共和党が取りにいこうとしたからです。足元の物価高やインフレに対する不満が、特に無党派層を中心に渦巻いています。ある子ども連れの男性は『さっきガソリンを入れたんだけど、ガソリン価格がまた上がっていた」と話していました。また、ある高級住宅街にある学校の先生は『コロナ禍の失業の問題が富裕層に及んでいる。ある失業した親は、ベンツに乗って学校給食の無料配布の列に並んでいる」、共和党に入れたという女性は『バイデン大統領は、気候変動に力を入れるのはいいけども、それよりも、目先の生活に対する手当をしてほしい』と話していました。今回のバイデン大統領に対する逆風は、こうした点に尽きます。共和党は、経済の課題を中心に無党派層・中間層に訴えて支持を取り付けたといえます」

最新の世論調査によりますと、共和党支持者の約8割が、次期大統領選でトランプ氏に出馬してほしいと答えています。

(Q.トランプ氏は再び表舞台に出てきますか)

布施哲支局長:「間違いなく、2024年の大統領選挙に出てくると思います。共和党内の期待感は高く、自身のSNSを立ち上げたばかりです。支持者に対しては、連日のように献金を呼び掛けるメールを送っています。これらを総合すると、トランプ氏が2024年の大統領選挙へ再出馬することは、ほぼ確実だと思います」

(Q.来年に中間選挙を控えています。今回の敗北はバイデン政権にとってかなり痛手ではないですか)

布施哲支局長:「バイデン政権にとって深刻な結果だといえそうです。共和党は今回、コアなトランプ支持者を固めつつも、無党派層にリーチすることに成功しました。今後、この成功が共和党の勝ちパターンとして定着した場合は、来年の中間選挙はもとより、その先の大統領選挙で躍進する可能性が出てきます。気が早い話ですが、このトレンドが続けば、来年の中間選挙で民主党が上下両院を失う可能性もあるという分析まで出てきています。仮に上院、もしくは下院を失えば、新しい法律案が通らなくなりますので、バイデン政権は新しいことを始められなくなります。バイデン大統領はこれまで“未来への投資”ということで、気候変動問題に力を入れてきましたが、これが無党派層に浸透しているとは言えません。トランプ待望論で高まる共和党に対抗するためには、今後、生活の半径1メートル以内で、有権者が改善や変化を実感できる成果を挙げられるかがポイントになると思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

“トランプ隠し”理由は・・・バイデン政権が牙城で敗北(2021年11月3日)

https://youtube.com/watch?v=lHkyaC0u8oY

アメリカ・バージニア州知事選で、バイデン大統領が支援する候補が、共和党の候補に敗れました。

今回の選挙は、来年に控える中間選挙の前哨戦と言われていますが、その選挙戦で見え隠れしたのは、トランプ前大統領です。

バージニア州は先の大統領選でバイデン大統領が圧勝した民主党の牙城です。支持率を見ても、民主党候補が圧勝しておかしくなかったこの選挙戦。この1年で何が起きていたのでしょうか。

共和党候補であるグレン・ヤンキン氏が力を入れていたのは、無党派層へのアプローチでした。
共和党、グレン・ヤンキン候補:「この選挙は、民主党vs共和党の戦いではないし、政治思想うんぬんの話でもありません。これはバージニア州の未来を模索する選挙なのです」

その声は、しっかり無党派層の心をつかんでいました。
集会の参加者:「(Q.バイデン政権をどう評価するか)アフガニスタンの撤退は悲惨でした。現地に人が置き去りにされました」
集会の参加者:「(Q.無党派層に支持が広がっていることについて)経済に何が起きているのか、みんな感じ取っています。バイデン政策で家計が打撃を受けているのです。無党派は国や個人の利益を考えて投票します」

就任以来、バイデン政権といえば、アフガニスタンの撤退に始まり、国内の物流は混乱、ガソリンは高騰、肝いりだった経済政策は身内からの反対で縮小を余儀なくされるなど、マイナス要素の連続です。支持率も下降の一途を辿り、今は不支持が上回っています。

共和党候補のヤンキン氏は元々、トランプ支持者としても知られていた実業家で、5月には「私が出馬する意義は、トランプ大統領によるところが大きい」と話していました。

しかし、今回の選挙戦では、トランプ前大統領が参加したイベントには姿を現さず、距離を取りました。無党派層にはトランプ前大統領にアレルギーがある人も多いので“トランプ隠し”を徹底しました。
男性:「民主党離れの動きは、税や歳出の悪い政策が原因だ。大統領選はバイデンの勝利ではなく、トランプへの抵抗感が生んだ結果。なぜバイデンに投票したのか、国民は疑問を抱き始めています」

一方の民主党候補、テリー・マコーリフ氏は、過去に一度、バージア州知事を務めている元職です。訴えるのは「ヤンキン候補=トランプ前大統領」というものでした。
民主党、テリー・マコーリフ候補:「グレン・ヤンキンは、トランプから9回も支持表明を受けている。ワクチン未接種、マスクをしない教師のもとに子どもを通わせたいですか?“グレン・トランプキン”が勝ったら、そうなります」

選挙戦には、バイデン大統領をはじめ、オバマ元大統領やハリス副大統領も応援に入りました。
バイデン大統領:「私はドナルド・トランプと闘いましたが、テリーはドナルド・トランプの“従者”と闘っています」

ただ、、こうした声は無党派層にはピンとこないようです。
集会参加者:「バイデンの場合は何も聞こえてこない。だから何をしているのか分からない。彼が精神的に持たないと思う人が、私の周りにはたくさんいます」

投票を終えたある有権者は、こう話しました。
民主党支持者:「生まれて初めて、共和党候補に投じました。民主党が国民の自由を守ってくれると思えなくなりました。急進左派に寄った政権、日常生活への様々な打撃に納得できなくなった人が増えたんだと思います」
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